藤本壮介さんが最初に設計した前橋の住宅「T house」が限定公開されているというので拝見しに行ってきました。

4人家族のための木造平屋の住宅。

個人住宅ですのですっかりもう住まわれていないため、公開されているのかと思っていましたが、お施主さんが実際に現在も住みながら、定期的に公開されているとのことで驚きました。

家の中心に向かって1枚合板の薄い仕切りがヒダのように集まり、それぞれの居場所が隠れるようにして在って、同時に全ての場の気配を感じることができるワンルームの家です。歩いて行く一歩一歩に違ったシーンが展開します。まるでサンゴ礁の無数のヒダに魚が見え隠れしながら戯れる様を見ているようです。

藤本さんは「この住宅での体験や気づきは、未だに自分が建築を設計するときの根っこになっている。」とどこかで仰っているのを見ましたが、生物の様態を生み出すような建築であり、それは今の藤本さんの建築にも根付いているように感じました。

T houseの写真